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腐った妄想の吐きだし口。 現在は聖闘士星矢の蠍座のミロのハマっております。
2025/05/24 (Sat)06:03
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2015/11/09 (Mon)11:17
happyBIRTHDAYミロ(*´ω`*)
 昨日のうちにUP出来なかったのが悔やまれますが、祝う気持ちに変わりはないよ!
 ちなみに私はミロと同じ8日生まれ、ではなくフルフェイスのヘッドパーツだったがためにシュラに身ぐるみ剥がされた冥闘士と同じ誕生日です。知っている限り同じ誕生日のアニメキャラは、この人とD.Gray-manに出てくるオカマの食堂員さんだけです。
 一度でいいから、「このキャラと同じ誕生日!ヒャッパー(≧▽≦)」してみたい。
 以下ミロたんお誕生日SS。

 暗闇に目を凝らす。
 椅子に座ったまま、いつの間にか眠ってしまったらしい。肩を上下に動かして、体をほぐすとバキバキと骨が鳴った。
 ベッドの上で眠っているミロの額にのっていたはずのタオルは、温んで枕の上に落ちていた。自分の額とミロの額をくっつけて熱を測る。寝る前よりもいくらか下がったようだ。そう思うと、彼の顔色もマシに見えた。
 ほっと安堵の息を吐く。

 弟子の育成の傍ら、任務のついでに聖域に顔を出した。久しぶりに会うミロと昼食でも一緒に取ろうと思ったからだ。だが出迎えてくれたのは、青白い顔をした親友。慌ててミロをベッドに押し込め熱を測ると39度を超えていた。

『誰にも知らせないでくれ。聖闘士が風邪で寝込むなど、恥もいいところだ』

『そんな事言っている場合か、バカめ』

 この期に及んで強がりを言うミロを叱りつける。だがすぐに、ミロは昔から弱っている姿を他人に見られることを異常な程嫌う事を思い出した。暫く弱っているところなど見ることがなかったのですっかり忘れていた。
 つまり私は、弱っている姿を見せてもいいと思える数少ない人間だという事か。
 そう思うと、不謹慎にも口の端が上がる。ミロに薬を飲ませると、シベリアにいる弟子に帰郷が遅れる電話を掛けたのだった。

 閉じていた瞼が小刻みに震え、ゆっくりと碧い瞳が姿を現した。

「……カミュ?」

「気分はどうだ?」

「どうして、ここに?」

「弱っているお前を放っておけるほど、私は冷血ではないのでな。心配するな、弟子にはちゃんと連絡を入れた」

 それを聞くとミロは眉をハノ字に寄せ「悪いことをしたな」と呟いた。額に張り付いた髪をそっと掻き上げると、ミロは弱弱しく微笑んだ。「水を飲めそうか?」と聞くと頷くので、慎重に体を抱き起して水を飲ませた。

「お前の弟子には大変申し訳ないのだが。カミュと一緒の誕生日など、久しぶりだ」

 その言葉に目を丸くした。そうだ、今日がミロの誕生日だ。
 シベリアに渡ってから忙しさを理由に、ここ数年は誕生日に祝いの言葉を伝えることさえしていなかった。
 随分と、不義理なことをしてしまった。
 申しわけなく思いながらミロの頬を撫でると、「カミュの手は気持ちがいい」とミロが目を細めた。

「ならば、ミロが眠るまで撫でているとしよう。もう少し休めば、すぐよくなる」

「ありがとう、カミュ」

 ベッドに体を横たえ、ゆっくりと瞳を閉じるミロの頭を優しくなで続けた。

END

 カミュは誕生日とか記念日とか無頓着なイメージ。自分の誕生日もミロに言われて初めて気が付く。プレゼントは記念日とか関係なく、相手が気に入りそうなものを見つけたら贈るタイプ。
 ミロの方が記念日とかは覚えていて、プレゼントも念入りに下調べして選ぶタイプ。毎年自分の誕生日を忘れられてしまうので「俺、誕生日なんだ。だからおめでとうと言え!」冗談っぽくおねだりする感じです。

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2015/11/03 (Tue)00:08
遅刻のハロウィン話。

 コツコツと、石段を歩く靴音が響く。白羊宮から続く長い階段を上ってきたが、各宮の主たちの姿は見えず、大半の宮は無人だった。

「その、すまんな二人とも。俺に付き合わせてしまったばかりに…」

「気にするな。俺たちが勝手に付き合ったんだ」

「俺は今更、菓子で喜ぶ年でもないしな。アテナ宮殿に行けば豪華な飯にありつけるんだ、それで十分さ」

 右にはネコミミと顔にヒゲを描いただけの簡素な仮装のイオ。左にはイオとは対照的に、半裸に金色の象のマスクを付け、ネズミのぬいぐるみまで用意し気合の入ったバイアンが俺の両側を固めている。そんなふざけた格好の二人に挟まれた俺も、顔は白塗り唇は真っ赤に塗りつぶし、薔薇の造花で作った眼帯を付け、ダボダボの服を着たピエロの恰好をしている。
 同僚二人は「気にするな」と微笑むが、俺の胸の内は申し訳なさでいっぱいだった。


【親愛なるジュリアン・ソロ様及びポセイドン様
 
 拝啓 木枯らしが吹き荒れ冬支度を始める今日この頃、海界の皆さまはいかがお過ごしでしょうか。
 こちらも皆、平穏に過ごしております。  さて、10月31日はハロウィンです。聖域にて、ささやかですがパーティーを開くことにいたしました。ぜひ、海闘士の皆様もお揃いでお越しくださいますよう、心よりお待ちしております。冥王ハーデス様の元にも、案内を差し上げました。冥界、地上、海界の絆を深める場となれば幸いです。 敬具】

 地上を治める女神から送られてきたパーティーの案内状。てっきり、ジュリアン様と付き人のソレントが顔を出して終わりだと思っていたのに、まさかの海将軍全員参加。もともと人前に出るのがさほど好きではない上に、仮装必須のハロウィンパーティーなど逃げ出したくて堪らない。
 どうにか逃げられないかと画策したが、結局捕まり無理やり仮装させられる羽目になった。それでもどうにか、面倒なイベントを一つ避けることは出来た。「12宮、菓子争奪ツアー」夕方5時から7時までの間に、仮装して黄金聖闘士に菓子をねだるというものだ。8時近くとなったこの時間では、どこの黄金聖闘士もアテナ神殿での宴に参加しているのだろう。同僚二人を巻き込んでしまったのは申し訳ないが、一番顔を会せづらい人物と、正面から向き合う機会が一つ潰れたのには、ほっとした。

 天秤宮を抜け、天蠍宮へと続く階段へと差し掛かった時だ。

「なんだ、ありゃ?」

 バイアンの声に、視線を斜め上の天蠍宮入口へと向ける。宮の入口付近に、何やら揉めているような二つの人影。カミュのいる宝瓶宮はもっと上のはずなのに、すぐ上の宮から漂ってくる懐かしい小宇宙は紛れもなく…。
 踵を返そうとしたが一瞬早くイオが俺の腕を掴んだ。
 イオは何も言わずにただ俺の顔を見つめている。イオだけではなくバイアンも。二人は何も言わない。ただ俺が進むのを待っている。
 仲間の前で無様な醜態をさらすわけにはいかない。
『いかなる敵を前にしてもクールに徹する』
 俺は静かに頷いた。そして、足を前に踏み出した。二人も無言のまま、ぴたりと隣に寄り添っていてくれる。
 そうして、誰一人として話すことなく足を交互に動かし続け、天蠍宮の前までやってきて…………絶句した。
 宮の入口で俺たちを出迎えたのは人魚、人魚、人魚…。豊かな金髪をツインテールに結び、ホタテの貝殻で作ったブラを身に着け、鱗一枚一枚が刺繍された布ですっぽりと爪先までを覆っている姿は仮装としてはよくできているが、残念ながら仮装しているのは筋肉隆々の男だった。そして、もう一人。人魚を抱きかかえているボロボロの訓練着を纏い頭にジャック・オー・ランタンを被っている男。
 シュールだ。シュール過ぎる。先程とは別の意味で帰りたい。
 だが、ここまで来たら踵を返すのは男としてのプライドが許さない。未だ固まっている二人の脇を通り、師の前に頭を垂れた。

「お久しぶりです。………カミュ」

 『我が師』その言葉は、喉の奥に張り付いて出てこなかった。カミュを師と呼んでいいのか、分からなかったから。海魔人の鱗衣に選ばれ海闘士になったことも、ポセイドン様に仕えていることも何一つ恥じることはないと思っている。だがそれを、アテナに仕えるこの人がどう思うかは別の話だ。
 一瞬とも永遠ともつかない時間が流れる。
 何も言わない師にもう一度頭を下げると、その脇を通り過ぎた。

「アイザックよ」
 
 懐かしい声に名前を呼ばれ、足が勝手に止まる。振り返れば、綺麗な放物線を描いて手の中に落ちてきたのは菓子が入った袋。
 抱きかかえていた人魚をそっと石畳の上に下ろすと、南瓜の被り物を脱いだ。さらさらと紅い髪が流れ落ちる。そして、 後ろで固まっている二人を見ると目を細めた。極寒の地シベリアで何度も見た、厳しくも優しい師の顔だ。

「早く行きなさい。今が宴もたけなわだ」

 その言葉に、イオとバイアンも漸く石化から解けたようだ。慌てて走り出そうとした二人に、たくましい人魚がピョンピョン跳ねながら近づいた。

「ちょっと待て。これは俺から。ハッピーハロウィン」
 
 人魚は綺麗にラッピングした袋を二人に手渡すと、ひらひらと手を振って俺たちを送り出した。

 カミュから渡された菓子はクイニ―アマン。修行時代に時々作ってくれた菓子だった。

 聖域からの帰り道、人魚がくれた菓子とカミュがくれた菓子を三人で分け合って食べた。


END
 アイザック編を書いたら力尽きた。時間がないので取りあえずここまで。ミロ誕までに時間があったら、カミュ側も書きたいよ。聖域の仮装は被らないようにくじ引きで決めた設定です。後、バイアンの仮装はインドのガネーシャ神ね。

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2015/10/24 (Sat)12:10
二十歳すぎた頃から、イベントの前は寝付けないという最悪な体質になっている春乃です。よほど明日のイベントが楽しみらしく、昨日は2時に寝たのに起きたの6時前。ピクシブのサークルお品書き見て大興奮の夢ばかり見てました。はしゃぎっぷりに自分でもドン引きです。
 
 

 水曜日は、ミロにとって特別な日だ。ランチタイムもひと段落して、客もまばらになった14時25分。決まってこの時間になるとやって来るお客様がいる。
 
「また来てね、待ってるよ」

 会計を済ませた常連客を笑顔で送り出した。手早くテーブルを拭き、食器を下げ次のお客に備える。
 時計を見れば14時21分。今日は水曜日なので、いつもの”彼”がやってくるはずだ。食器をシンクに置くと、彼の指定席ともいえる壁際カウンター席を念入りに布巾で拭いた。
 カラン。
 来客を告げるドアベルの音。
 ミロは、待ってましたとばかりにテーブルを拭いていた顔を上げると、入口に佇む客にとびっきりの笑顔で「いらっしゃい」と挨拶をした。
 赤毛の彼は無表情に近い顔で短く「あぁ」と返すとカウンターに視線を滑らせ、いつもの席が空いていることを確認する。不愛想な態度は1年たっても変わらない。そのことに内心苦笑しつつ、すぐに「どうぞ」と彼を席へと促した。
 水を出すと、彼は眉間に皺をよせ真剣な表情でメニュー表の端から端まで一通り目を通している。
 たっぷりと悩んで

「エビフライを一つ。パンのセットで」

静かだがよく通る声で注文をした。
 
「かしこまりました」

 オーダーを受けると、ミロは手を洗い早速調理に取り掛かった。冷蔵庫から伸ばしたエビを取り出し、衣をつけて熱した油の中に放す。エビはきつね色の海を気持ちよさそうに泳ぐ。エビが揚がるのを待つ間にセットのパンをオーブンで焼き、皿に付け合わせの野菜を盛り付ける。タルタルソースは気持ち多めで。それから、スープカップにお湯を注いで温めておく。
 この店に彼が通い始めて最初の半年は、いろいろと注文を受けた。いろいろ試した結果、エビフライセットに落ち着いたらしい。それなのに、毎回真剣にメニュー表とにらめっこしている姿が可愛らしい。青年相手にそんなことを思ったら失礼だろうか?だが、先ほどの彼の顔を思い出すと、ミロの口の端は自然と上がった。

「ハイ、お待ちどうさま。エビフライセットです」

 小さく頷くと、「いただきます」と一礼をした。優雅な手つきでナイフとフォークを持ち、規則正しくエビフライを切り分けて口に運ぶ。最初の一口を食べたのを見届け、ミロはキッチンの後片付けへと戻った。本当はずっと見つめていたいけれど、それはお客様に失礼だ。
 かちゃかちゃと断続的に続いていた食事の音がぴたりと止まる。彼が食事を終えたのだ。ミロは、仕込みをしながらこっそりと彼に視線を移す。ミロが彼に惚れたのは、この食後の挨拶だ。
 真っ直ぐに背筋を伸ばし、「ごちそうさま」と両手を合わせる。その時、ほんの少しだが目が優しげに細められ、口の端が上がるのだ。無用情、不愛想な赤毛の常連客のこの些細な変化を見つけてから、ミロの興味は一気に膨れ上がった。
 注意深く彼を観察して知った情報は、この近くの大学に通っていることと、読書家なこと。エビフライはソースよりもタルタルソース派なこと。
 直接聞いて知ったのは、誕生日が2月7日、フランス人、年はミロと同じこと。無口な彼からこれだけ聞き出すのに、随分と骨が折れた。
 ミロは、コーヒーを淹れると食後の読書を楽しむ彼の前に置いた。

「ご常連さんにお裾分け。俺もちょっと一息入れるんで」

 個人経営のいいところは、自由が利くところだ。店内には彼と自分しかいないのだから、これくらいはいいだろう。

「ありがとう、ミロ」

 彼の口からこぼれた言葉に目を丸くする。彼は怪訝な顔をしたが、すぐに思い当たったらしく咳払いをした。

「他の客にそう呼ばれていたのを聞いたので。こちらも名乗らないと失礼になるな。私の名前はカミュと言う。いつも美味しい料理をありがとう」

「いえいえ、こちらこそ。いつもきれいに食べてくれてありがとう、カミュ」

 自然と笑顔がこぼれる。カミュと交わした一番長い会話だ。これからもっと、沢山話ができるようになればいい。そう願いながら、ミロは湯気の立つコーヒーに口を付けた。

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2015/10/09 (Fri)00:09
最近、電子書籍の広告でラッキースケベ属性のヒロインと、暴力系ヒロイン属性のヒーローの話が出てるじゃないですか。あんな感じのカミュミロどうでしょう。
 ラッキースケベで、やたらカミュの裸やらボディータッチに遭遇するミロと、ツンデレ恥ずかしがりやでつい手が出ちゃうカミュ…。文字にすると、ミロカミュでよくある展開ですね。
 じゃ、カミュ(♀)がラッキースケベでミロ(♂)が暴力系ヒロイン(手は上げない)だったらどうだ!
 カミュが女体化で「え?それってミロカミュじゃん」って思うかもしれませんが、そこはΩバース設定でカバー。

Ωバース設定を簡単に説明すると
男と女の他に、α、β、Ωの三種類の性別がある。
α、生まれながらのチート。群れのリーダー的位置。(産まれる確率は一握り)絶対的な攻め
β、凡人(割合的には一番多い)
Ω、出産育児のための性別。早く結婚して家庭に入ってね。能力値は平均を下回る。(αよりも少ない)生まれながらの受け。
 あくまでこれは持って生まれた素質の話なので、βやΩでも努力次第でα並になる事も可能。ただし、Ωがα並みになるには血を吐く努力が必要。
 この設定、重要なのはαは女の人でも妊娠させられる。所謂フタナリ。
 そして、Ωは男でも妊娠可能。さらに、三か月に一回発情期が来ること!発情期が来ると、フリーのΩはフェロモン出しまくりで雄(αの牝含む)なら誰でも引き寄せちゃう。そんで、一週間盛りっぱなし(*ノωノ)
 薬で抑えることも可能。
 特定のαと番になると(βではなれない)フェロモンは落ち着き、番にしか効果が無くなる。番は、行為の最中にαがΩのうなじを噛むことで成立したり、運命の相手(一目惚れ)だったり、書き手によっていろいろ。

と、いうことで出来上がった妄想がこちら。
ダメだと思ったら、回れ右して下さい(;´∀`)


 コンコンとドアを叩く音が聞こえると、ほぼ同時。返事を待つこともなく、勢いよくドアが開いた。

「こら、カミュ。こちらが返事をするまで開けるな!それじゃ、ノックの意味がないだろ!」

 着替えの最中だったミロは、不機嫌に眉根を寄せるとドアの前に立っている親友に苦言を呈した。だが、当の本人はどこ吹く風でミロの裸の上半身に視線を滑らせた。

「相変わらず、ほれぼれする腹筋をしているな。女じゃこうはいかん」

 抜け抜けと的外れなコメントをすると、カミュは自分のシャツをペロンと捲り上げた。女といえども、彼女は聖闘士。その中でも、最も誇り高い黄金聖闘士である。当たり前だが、腹筋は見事に割れていた。男のそれほど、目立ちはしないが。

「おい、はしたないぞ。子供の頃ならともかく、年頃の女子が男の前で腹なんか見せるな!」

「別に、今更だろう。私は、今でもお前と共に風呂に入り、同じベッドで寝ても構わんと思っているぞ」

 その言葉に、ミロは頭を抱えた。
 カミュとは修行時代からの友だ。修行地は随分と離れていたが、定期的に聖域で顔を会せていた。αとはいえ、女のカミュとΩの自分。互いに圧倒的なハンデを背負っていた。だが、そんなものに負けたくないと、互いに励まし合いながらここまで登ってきたのだ。
 そんな親友を女として意識し始めたのは、彼女が弟子の育成のためにシベリアに旅立った頃だ。少し離れてる間に、驚くほど綺麗になった。紅い髪も、焔が宿ったような瞳も魅力的だが、何よりもミロが惹かれたのは手だ。自分の技を繰り出す時の赤く染まる爪とは、また別の人工的に色付いた爪。色白でしなやかさと逞しさを兼ね備えた指先。女性でありながら、戦士の手であるそれに触れられる時が、一番高揚した。
 初めての発情期は、天蠍宮の自室に籠りながらカミュのことだけ考えて過ごした。
 それなのに、意識しているのが自分だけとは何とも物悲しい。
 もっとも、自分がカミュと恋人になれることなどありはしないのだ。意識するだけ無駄というものか。

 Ωは繁殖の生。産んだ子供の半数は貴重なαであることからΩは最低一人は子を産むことを義務づけられている。
 このまま聖闘士として終われるならば本望。
 だが、いつかこの地位を解かれαの男の元に嫁がされるのかもしれない。

 自分の行く末を考えるとため息が漏れた。そんなミロにはお構いなしに、カミュは素早くミロの隣に移動すると、腹を指先でつつく。

「何をしている」

「折角なので、触っておこうと思って。最近触らせてくれないだろ」

 悪びれることのないカミュに、苛立ちが募る。
 所詮Ωの自分では、異性としてみる価値はないという事か。
 腹筋をなぞっていた手を掴むと、カミュをベッドに放り投げた。彼女が体勢を立て直す前に、その上にのしかかる。

「カミュ、君は女の子なのだぜ。男の寝室に気安く侵入すればどうなるか…分かりませんじゃすまないこともある」

「そうだな」
 
 カミュは口の端をわずかに吊り上げると、ミロの髪を引っ張り顔を無理やり近づけた。ミロの肉厚な唇に、カミュのやや体温の低い唇がぴたりと重なった。驚きに、ミロは目を見開いた…次の瞬間強烈な頭突きをミロの額に見舞うと、怯んだすきに素早く体制を入れ替えた。


「ミロ、その言葉そのまま返そう。私はα、そしてお前はΩだ。組み敷かれる危険性があるのは、お前も同じだろう」

 ミロの首筋を、カミュの舌が滑る。

「いいか、私は誰にもお前を渡さない。ミロがいずれ番う相手を見つけなければならないのならば、それは私だ」

 カミュの指先がミロの喉元をなぞり、へそまで降りた。

「ミロ、ここに私の子を宿してくれ」

 妖艶に微笑むカミュに、ミロは逆らえずに顎を引いた。



えぇっと…ありですか(´-ω-`)行けますか??

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2015/09/06 (Sun)00:19
後半戦まいります。いろいろゴメン。特にカミュ……。苦情は謹んでお受けします<m(__)m>

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プロフィール
HN:
春乃
性別:
女性
職業:
主婦
趣味:
読書
自己紹介:



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