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腐った妄想の吐きだし口。 現在は聖闘士星矢の蠍座のミロのハマっております。
2025/05/24 (Sat)05:01
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2015/05/31 (Sun)01:45
その手紙の存在を知ったのは、本当に偶然だった。
天蠍宮を通りかかった時、文官たちが揉めていた。何事かと思い、顔を出してみればミロの元に転送するはずだった手紙の手配をしくじったのだという。
文官の手に握られていた、薄汚れた手紙。読み取れなくなった消印や宛名の滲み具合から、出されてから月日が経っていることがうかがえた。
差出人の名前はとうに消えてなくなっている。辛うじて読める”C”の文字。
頭文字にCが付いて、ミロと手紙のやり取りがある人間など一人しかいない。
だが、それにしては変だ。ミロとカミュは親友のはず。妊娠のことは言えなくても、巡業に出ることぐらいは話すと思うのだが…。
妙な胸騒ぎがして、丁寧に手紙を開封し、中身を読ませてもらった。
自分たちの間抜けさ加減に笑いがこみあげてきた。
どうして気が付かなかったんだ、ミロが昔からどんな瞳でカミュを見ていたか知っていたはずなのに。


コツコツコツコツ。
規則正しい足音が宮内に響く。
双児宮で待つこと二時間。思ったよりも早い到着だ。

「入って来いよ」

静かに、ドアが開く。
先ほどあった時よりも険しい顔をしたカミュが立っていた。

「単刀直入に聞く。あなたがミロの恋人なのか?」

「まぁ、座れ」

目の前のソファーを示す。だが、カミュはソファーには目もくれずに俺の元へと一直線にやってきた。瞳に強い嫌悪を滲ませ、ずいと手を前に突き出す。

「あの手紙は、カノンに出した覚えはない。返していただく」

「コーヒーでいいだろう?まずは落ち着け」

座れと視線でソファーに促す。
カミュは、渋々というより嫌々といった感じでソファーに腰を下ろした。
あらかじめ用意していたインスタントコーヒーを淹れ、カミュと自分の前にカップを置いた。
安っぽいコーヒーの匂いが二人の間に漂う。
例の手紙を取り出すと、カミュの前に置いた。

「この手紙はな、ミロが聖域を旅立って一週間後の朝に届いたそうだ。係りの者が誤って天蠍宮のポストに入れてしまっていたせいで発見が遅れてしまったのだ」

一対の紅玉が切なく揺れる。唇が戦慄き「そんな…」と悲痛な声が漏れた。

「だが、それがどうしてこの手紙をカノンが持っていることに繋がる?手違いがあったのならば、本来読むべき者の所へ速やかに届けるべきではないか!」

眼力で人が殺せたなら、俺の顔には風穴があいていたかもしれない。
それくらい強く殺気のこもった眼差しだった。

「お前はミロの腹の子供のことを知っているのか?」

瞳が零れ落ちそうなほど目を見開き、石化の魔法にでもかかったようにカミュは身じろぎ一つしなかった。

「その様子じゃ知らなかったようだな」

「こども…それは私とミロの?ミロは一言もそんなこと…」

「ミロは父親の名前を絶対に口にしなった。俺が聞いても、サガが聞いても、あのアテナでさえもその名を聞き出すことは出来なかった。一夜の夢に縋った自分が悪いのだと、非は自分にあるのだと言っていた。お前は遊びでミロを「馬鹿なことを言うな!!」」

激昂したカミュが机を叩いた。振動でコーヒーのカップがカチャカチャと音を立てて揺れる。

「遊びなどと口にしないでくれ。きっかけは何であれ、私は確かにミロを愛している。この世の何よりも愛しているんだ!!」

「ならば、何故放っておいた?どんな行き違いがあったのかは知らんが、きちんと話し合いをしていればこのような事態にはならなかったのではないか?やはり遊びで済ませたい気持ちがお前の中にあったのではないか?」

「ちがう、ちがう、ちがう!!私は、私は愚かで臆病だった。ミロに拒絶されたと思い込み、弟子の育成という大義名分に逃げ込んで現実を先送りした」

血を吐くような独白だった。愛した女に誤解され、切り捨てられようとしている男の痛々しい叫び。

「教えてくれ、カノン。ミロはどこにいる?どこに行けばミロに会えるのだ!?」

カミュはバッと面を上げた。
その瞳には、強い意思が宿っていた。
絶対にミロを離さない。今度こそ幸せにする。そんな強い意思が。

ぐっと瞳を閉じ考える。
この男ならば大丈夫。ミロと子供を必ず幸せにできる。
目を開け、カミュをまっすぐに見つめた。

「わかった。ミロの元へは俺が送ってやる。だがその前に…」

カミュの胸倉を掴むと、力任せに右頬に渾身の一発。それから鳩尾にも。
うぐっとうめき声をあげて、カミュが膝から倒れた。

「まぁ、あれだ。娘をやる代わりにお前を殴らせろ的なものだ。相手が俺でよかったな。サガだったらギャラクシアン・エクスプロージョンを見舞っているところだ」

床で悶えているカミュを今度こそゴールデン・トライアングルでミロの元に飛ばしてやる。

「全く、今度こそうまくやれよ」

すっかり冷めてしまったコーヒーを啜る。
口に広がる苦い味。
どうか、若い二人には甘い未来が訪れますように。


急ごしらえですが、何とかここまで来ました。
昨日は双子ちゃん誕生日でしたがうっかりスルーです。すまんね、二人とも(´・ω・`)
6月30日までには誕生祝的な何かを支部の方に上げるよ。(多分…)

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2015/05/05 (Tue)11:31
「なんだそれは!」

突然聞こえた声にハッと我に返り、手の中の物を背に隠す。
声の方を振り返ると、そこには鬼の形相をしたサガがこちらを見ていた。

「な、何でここにサガがいるんだ。勝手に人の部屋に入るのはマナー違反だぞ」

「ちゃんとノックはした」

「俺は返事をした覚えはない」

「ミロ、話をはぐらかすんじゃない。私はお前が隠したものの話をしているんだ」

「…なんでもなよ」

サガがゆっくりと距離を詰めようとするので、こちらもじりじりと後退る。
ドンっと背中に何かが当たり、手の中のものが強引に毟り取られた。

「!!」

「ほう。ミロもこんなものを使う年頃になったか」

いつの間に回り込んだのか、カノンは片割れと同じ険しい表情を浮かべ検査薬をサガの方へと放り投げた。綺麗な放物線を描いて、吸い込まれるように検査薬はサガの手に納まった。

「な!?汚いぞ。二人がかりなんて卑怯だ!!」

「フン。俺が入ってきたのも気が付かないほど腑抜けていたのは誰だ?お前の落ち度だろう」

黄金のくせにだらしないと言われてしまえば、返す言葉もない。うぐぐと低く唸って、唇を噛んだ。
サガは、手にした検査薬を見て、目玉が飛び出しそうな程目を見開いている。肩はわなわなと震え、怒りで小宇宙が荒れる様がはっきりと見えた。
観念して、ぐっと奥歯を噛みしめる。それとほぼ同時に、頬に鋭い一撃が飛んできた。

「相手は、誰なんだ」

「…」

「答えなさい、ミロ」

「…」

「ミロ!」

「この子に、父親はいない」

「遊び半分の相手という事か?」

「カノン、滅多なことを言うな!ミロはそんな無責任なことをする娘じゃない。訳があるのだね。大丈夫、このサガに話てごらん」

幼い頃、駄々をこねるミロにそうしてきたように、サガは屈んでミロの肩に両手を置いた。意固地になるミロを宥めすかしてすべてを聞き出そうとした。
だが、ミロは静かに首を振る。

「全ての責任は俺にある。だから、父親のことは見逃してほしい」

「馬鹿な。子供は一人では作れない。責任があるとすれば、二人平等だろう」

「違う!俺が…一夜の夢に縋った結果だ。だから、責任は俺にあるんだ!」

頑なに口を閉ざすミロに、これ以上のことを聞き出すのは無理だと判断し、双子は教皇の元へとミロを連れて行った。

教皇、アテナと面談。アテナに「あなたの好きな人は、子供ができたから逃げるような人なの?」と聞かれ「言えば彼は私と一緒になってくれるでしょう。ですが、それは私が嫌なのです。彼には、本当に好きになった人と結ばれてほしい」と答えるミロ。
結果、巡業という名目で聖域を離れることに。
聖域主催のボランティア活動みたいなことをしながらギリシャ各地を転々としつつ、出産子育てをして、適当な時期に呼び戻す算段で。

ここでいったん切ります。




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2015/05/01 (Fri)10:04
本当なら、この前の続きを書くつもりだったんですが、文章が全然纏まらないのでマイス?フィギュア?の思い出話でも。

アニメ当時の話ですから、もう25年近く前のことですが。
従兄に黄金聖闘士のマイスをプレゼントしたんですが、その時の母の脳内イメージ。

母「〇君は12月生まれだから、たぶん射手座のアイオロス買っとけば間違いないわよね。え?春乃も欲しいの?ミロ?じゃ、それは誕生日に買ってあげるから少し待ってなさいね。で、何買うんだっけ?ミロ?」

ってな具合で従兄にはミロのマイスをプレゼントし、私の誕生日にはアイオリアがやってきました…何故だ??そしてミロは買ってもらえないままだった。

ミロを貰ってしまった従兄ですが、
「正直ミロに興味ないし、取りあえずおままごとに使ってた。それから俺、射手座じゃなくて、山羊座だし」と大変困ったそうです。

何一つかすってないよ、おかーさーん!

神聖衣、オブジェ形態カッコいいのでちょっと欲しいなと思いつつ、でも装着した姿は好きじゃないし、子供たちにイタズラされるのがオチだよね。




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2015/04/28 (Tue)00:14
ちょっと、オタクの友人と萌えシチュについていろいろ話す機会があったので、そこで上がった話題でも。基本友人はNL派(受け女体化含む)の人。
友人曰く「両片思い→いろいろすっ飛ばしてセフレ→彼女妊娠、思い詰めて逃亡→彼氏、捨てられたと勘違いして自暴自棄→第三者が彼氏にはっぱかける→勇気を出して彼女の元へ→もしやその子は俺の子か!!→ハッピーエンド」の流れが好きだそうで。
ならば、そのシチュでカミュミロ妄想してみようじゃないか!

猫がニャーと鳴くように、その言葉はごく当たり前のように口から滑り出てきた。

「俺、カミュのこと好き」

特に改まった場面じゃない。カミュはソファーで本を読んでいて、俺はカミュの足元に座ってリンゴを齧っていた。
カミュはページをめくる手を止め、俺の顔をじっと見つめた。カミュの大きく見開いた目に困惑の色が滲み出ていた。
俺はカミュの瞳をまっすぐに見つめながらもう一度繰り返した。

「カミュが好きなんだ。親友じゃ足りないくらい、もっと好き」

言葉に出してみて改めて思う。俺、本当にカミュが好きなんだなぁ。
カミュは、俺の言葉の意味が分からないというように頭を振ると俯いてしまった。

「すまない」

少しの間の後、ぽつりとカミュの口から漏れた言葉。
あーフラれてしまったか。

「んー、そっか」

それでも、不思議と悲しくも寂しくもなかった。
だって、俺はカミュが大好きで、この世の何よりも大切で、それは変わらない事実。
ただカミュは俺のことをそこまで好きじゃないってだけのことだから。
この思いを消せと言われたら、きっと悲しくて泣いてしまったと思う。
何事もなかったかのように、俺は再びリンゴを齧る。
カミュは、先ほどよりも困った顔でこちらを見つめていたが、やがて視線を本へと戻した。




「俺、カミュのこと好き」

親友の口から滑り出した言葉を聞いたとき、その言葉の意味を測りかねて彼女の顔をじっと見つめた。彼女は、”なぜわからない”と不思議そうな顔をしながら、先ほどの言葉をもう一度繰り返した。

「カミュが好きなんだ。親友じゃ足りないくらい、もっと好き」

彼女の口が紡いだ言葉を、頭の中で反芻する。
すき・スキ・好き。これは恋愛感情を伴う好意と解釈していいんだろうか?
男女の友情と恋愛感情は非常によく似ている。そこに明確な違いがあるとすれば、性的欲求が発生するかどうか、だと一般的には言われている。
ミロとキスやそれ以上のことをしてみたいか…そういうことをしている自分たちをリアルに想像できるかどうかをシミュレーションしてみる。

「すまない」

自分の口が勝手に動いて返事をしていた。
ミロはいつもと同じ、穏やかな顔で「んー、そっか」と言った。
悲しみをこらえている様子もショックを隠している様子もない。本当にいつもと同じあっけらかんとした態度。
私は、からかわれたのか?
それにしては、先ほどのミロの顔は真剣そのものだった。
困惑したまま彼女を見つめるが、ミロは静かにリンゴを齧り続ける。


↑のやり取りをしたのが12歳くらい。
その後はずっと親友として過ごし、14の時にカミュがシベリアへ転勤。
17歳で酒の勢いで朝チュン。(カミュは定期報告か何かで一時帰館してた)
↓一夜明けたカミュの心境。

キス、した。
それどころか柔らかな体に触れた。誰も触れたことがない、秘められた場所にも。
蕩ける様な甘さと熱を含んで、私中から一気に溢れた気持ち。

愛おしい。

この背を預け、ミロの背中を護り、互いに切磋琢磨し、共に並び立ち歩んでいく。
今までそれだけで満足だと思っていたのに。
腕の中に抱いたミロを、一生放したくないと思った。誰にも渡したくないと。
この気持ちを恋と呼ぶのだろうか。

「んぅぅ」

ミロが軽く身動ぎをして、閉じていた瞼がゆっくりと開く。

「おはよう、カミュ」

「おはよう、ミロ」

まだ眠そうに目をこすっているあどけない表情が可愛らしくて堪らない。
経った一晩で、こんなにもミロへの思いが変わるとは…。
いや違う。本当はずっと惹かれていたんだ。ただ、気が付いていなかっただけで。

「愛してる」

目覚めたばかりで、少し渇いているミロの唇にキスをした。

↑この後、カミュはシベリアへ。
三か月後、あれ、そういえば生理来てないなで検査薬。
しっかり陽性反応出ました。
ミロはあの夜のことは遊びだと思っており、カミュのくれた「愛してる」もリップサービスだと思っているため一人で事を収めようとする。


一旦ここで切ります。

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2015/04/15 (Wed)01:15
ピクシブで可愛いショタ猫カミュのお話を読んでから頭の中がネコミミパロ一色です。
猫は一回の発情期で複数の雄猫と交尾して父親違いの子を妊娠することがあると聞いて(*´Д`)
雌猫の発情期の行動にうつぶせでお尻を高く上げて『きてきてv』ポーズとか、首とか胸を擦り付けてスキンシップ倍増とか、美味しいネタが転がってます。

さて、以下カミュミロのショタネコミミパロ妄想ですが、モブカミュ(無理やり)が含まれているので閲覧注意です。

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プロフィール
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春乃
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女性
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主婦
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読書
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