腐った妄想の吐きだし口。
現在は聖闘士星矢の蠍座のミロのハマっております。
2015/07/16 (Thu)17:07
次の日、ミロは泉にやってこなかった。
「あれだけ叩きのめせば、当たり前か。ま、いいじゃないか。静かになって、本来これが当たり前なのだ。今までが騒がしすぎただけだ。すぐに慣れる」
水面に映った自分に言い聞かせるように、はっきりと言葉に出した。
いつまでも、寂しがっていてはいけない。俺はサガの影。影は誰とも馴染まない。
ミロの姿が見えなくなって、二ヶ月が過ぎた。何となく気まずくて、サガも俺もミロの話題を口にすることはなかった。だからあいつが今、どうなっているか知らない。
全く、めんどくせぇ。
男子専用闘技場まで、修行で使った道具を届けろだと?そんなの下っ端に言えよ!
腹の中で毒を吐きながら、重たい荷物を運ばされている。
いくら黄金聖闘士の兄を持ち、補助要員としてその末席に名を連ねていても、所詮替え玉は替え玉だ。聖衣持ちよりも格下に扱われる。つまり、あの女どもに雑用を押し付けられたら、渋々でも従うしかない。
もういい、ここにぶん投げとこ。
八つ当たりで、荷物を闘技場の入口の一番邪魔になる場所に乱暴に下ろした。
もう、ここに用事はない。帰ろうと、方向転換した時だ。
闘技場の隅に、ミロがいるのが見えた。
最後に見た時よりも、丸くなった。
ミロは、候補生たちから離れた位置で、鍛錬を見学しているようだった。時折、型をまねて拳を突きだしたり、蹴りの真似をしている。
なんだあいつ、元気そうにしてんじゃん。俺がいなくても全然平気っぽい。
なんだか無性に腹が立って、荷物を蹴飛ばしてから素早くその場を後にした。
「なんでここにいるのよ!!」
次の日、いつもの泉にサボりに行くとミロがいた。
前の時と同じように、何の前触れもなくそこにいるのが当たり前な顔して、泉の水を指で弾いて一人遊びしている。
近くで見ると、二ヶ月前との違いは一目瞭然だ。かさついた肌は、すべすべだし、髪の毛も艶が出てきたし、何よりぎょろりと淀んでいた碧い瞳も今は澄んで見える。
流石、教皇のお眼鏡に適っただけのことはある。短時間でここまで回復するなど、奇跡に近い。もっとも、強力な小宇宙を秘めているからこそ、長期間林檎しか食べられなくても、生き延びられたわけだが。
「んーと、かのん、きのう、いたね!」
「は?意味わかんないんですけど?私は、お前がどうしてここにいるか聞いてるの!!」
「ほんとうはね、れんしゅう、でれるようになってから、あいにいきたかったの。でも、きのう、みつかっちゃったから、あいにきた」
えへへと得意げにミロが笑う。
「なんでよ」
「なかなおり、しよ。おれ、ごはん、たべてるもん。もうすぐ、みんなとれんしゅうにも、でるのよ。だから、またなかよし、して!」
あれだけ酷い言葉を投げつけたのに、こいつ、頭が悪いんだ。林檎しか食ってねーから、馬鹿なんだ。そうに、決まってる。
「まったく、仕方ないわね」
憎まれ口を叩きながら、しょっぱい味がしたのは、きっと気のせいだ。
「あれだけ叩きのめせば、当たり前か。ま、いいじゃないか。静かになって、本来これが当たり前なのだ。今までが騒がしすぎただけだ。すぐに慣れる」
水面に映った自分に言い聞かせるように、はっきりと言葉に出した。
いつまでも、寂しがっていてはいけない。俺はサガの影。影は誰とも馴染まない。
ミロの姿が見えなくなって、二ヶ月が過ぎた。何となく気まずくて、サガも俺もミロの話題を口にすることはなかった。だからあいつが今、どうなっているか知らない。
全く、めんどくせぇ。
男子専用闘技場まで、修行で使った道具を届けろだと?そんなの下っ端に言えよ!
腹の中で毒を吐きながら、重たい荷物を運ばされている。
いくら黄金聖闘士の兄を持ち、補助要員としてその末席に名を連ねていても、所詮替え玉は替え玉だ。聖衣持ちよりも格下に扱われる。つまり、あの女どもに雑用を押し付けられたら、渋々でも従うしかない。
もういい、ここにぶん投げとこ。
八つ当たりで、荷物を闘技場の入口の一番邪魔になる場所に乱暴に下ろした。
もう、ここに用事はない。帰ろうと、方向転換した時だ。
闘技場の隅に、ミロがいるのが見えた。
最後に見た時よりも、丸くなった。
ミロは、候補生たちから離れた位置で、鍛錬を見学しているようだった。時折、型をまねて拳を突きだしたり、蹴りの真似をしている。
なんだあいつ、元気そうにしてんじゃん。俺がいなくても全然平気っぽい。
なんだか無性に腹が立って、荷物を蹴飛ばしてから素早くその場を後にした。
「なんでここにいるのよ!!」
次の日、いつもの泉にサボりに行くとミロがいた。
前の時と同じように、何の前触れもなくそこにいるのが当たり前な顔して、泉の水を指で弾いて一人遊びしている。
近くで見ると、二ヶ月前との違いは一目瞭然だ。かさついた肌は、すべすべだし、髪の毛も艶が出てきたし、何よりぎょろりと淀んでいた碧い瞳も今は澄んで見える。
流石、教皇のお眼鏡に適っただけのことはある。短時間でここまで回復するなど、奇跡に近い。もっとも、強力な小宇宙を秘めているからこそ、長期間林檎しか食べられなくても、生き延びられたわけだが。
「んーと、かのん、きのう、いたね!」
「は?意味わかんないんですけど?私は、お前がどうしてここにいるか聞いてるの!!」
「ほんとうはね、れんしゅう、でれるようになってから、あいにいきたかったの。でも、きのう、みつかっちゃったから、あいにきた」
えへへと得意げにミロが笑う。
「なんでよ」
「なかなおり、しよ。おれ、ごはん、たべてるもん。もうすぐ、みんなとれんしゅうにも、でるのよ。だから、またなかよし、して!」
あれだけ酷い言葉を投げつけたのに、こいつ、頭が悪いんだ。林檎しか食ってねーから、馬鹿なんだ。そうに、決まってる。
「まったく、仕方ないわね」
憎まれ口を叩きながら、しょっぱい味がしたのは、きっと気のせいだ。
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Comment
のよ。(^^)
カノンさんの女性口調と真似っこ仔ミロさんの「のよ。」が妙に気に入ってます(笑)
本当、女の集団は恐ろしい…(-""-;)
仔ミロさんがふっくらし始めてカノンさんと仲直りして、キツい事言ったカノンさんを悪く思わない仔ミロさんとしょっぱい味がしても気のせいにしちゃう素直じゃないカノンさんが二人共良い感じです(^^)
続き楽しみにしております(^^)
長政さんの次女がお初さんで、茶々さんの父親違う説納得です。そう言えばそうですよね。次女が初って不自然ですもんね。
蘭丸さんガチムチが笑えました(笑)蘭丸さんって線の細い美男子に描かれる事が多いですが、あの時代の刀持ってる人ですもんね。実際は筋骨粒々だったでしょうね(笑)
ロスリア兄弟かシュラさん辺りが良いんじゃないですか?(^^)
何時もコメントありがとうございます(^^)
戻ると進む、次同じ様な事が有れば試してみます(^^)便利技情報ありがとうございます(^^)
感想頂けたら滅茶苦茶嬉しいです(^^)
本当、女の集団は恐ろしい…(-""-;)
仔ミロさんがふっくらし始めてカノンさんと仲直りして、キツい事言ったカノンさんを悪く思わない仔ミロさんとしょっぱい味がしても気のせいにしちゃう素直じゃないカノンさんが二人共良い感じです(^^)
続き楽しみにしております(^^)
長政さんの次女がお初さんで、茶々さんの父親違う説納得です。そう言えばそうですよね。次女が初って不自然ですもんね。
蘭丸さんガチムチが笑えました(笑)蘭丸さんって線の細い美男子に描かれる事が多いですが、あの時代の刀持ってる人ですもんね。実際は筋骨粒々だったでしょうね(笑)
ロスリア兄弟かシュラさん辺りが良いんじゃないですか?(^^)
何時もコメントありがとうございます(^^)
戻ると進む、次同じ様な事が有れば試してみます(^^)便利技情報ありがとうございます(^^)
感想頂けたら滅茶苦茶嬉しいです(^^)
Re:のよ。(^^)
実は私も気に入ってますミロの「のよ」
小さい子がたどたどしくしゃべると可愛いんですよね(*´ω`*)
陰険なお局様たちですが、カノンはきっちり仕返ししてると思いますよ。大事な局面でお局が恥をかくように仕向けるとか、いろいろと|д゚)
カノン男の娘計画、ミロをミロス島に転校させることだけは決まってるんですが、それ意外はぼんやりなので、気長におつきあいください。取りあえず、双子を見分けられる話だけは入れたいんですけどね。
私の拙い妄想話に、いつもコメントありがとうございます。創作の肥やしにさせて頂いてます
小さい子がたどたどしくしゃべると可愛いんですよね(*´ω`*)
陰険なお局様たちですが、カノンはきっちり仕返ししてると思いますよ。大事な局面でお局が恥をかくように仕向けるとか、いろいろと|д゚)
カノン男の娘計画、ミロをミロス島に転校させることだけは決まってるんですが、それ意外はぼんやりなので、気長におつきあいください。取りあえず、双子を見分けられる話だけは入れたいんですけどね。
私の拙い妄想話に、いつもコメントありがとうございます。創作の肥やしにさせて頂いてます
かの子がツンデレWWW
よかったね、頭の悪い日干しリンゴで。
どうやら水分吸ってふっくらしたみたいだし(笑)
尾羽っSUN様とおなじく、「のよ」なミロたんが可愛すぎて悶えてしまいます///
心に同じ傷を持つカノンを癒してくれるのは、ミロだと信じてます!
どうやら水分吸ってふっくらしたみたいだし(笑)
尾羽っSUN様とおなじく、「のよ」なミロたんが可愛すぎて悶えてしまいます///
心に同じ傷を持つカノンを癒してくれるのは、ミロだと信じてます!
Re:かの子がツンデレWWW
はい、鶏がらちゃんから立派なスペアリブになりました(笑)
これから、カノンと組手の練習したりいろいろとラブラブさせる予定です♪
カノ子はかなりのツンデレです。存在を認知されていても、「サガの妹」としての価値でしか見てもらえないので、結局ひねくれ者になっちゃいました。だから、ミロの存在が嬉しい反面、戸惑うんでしょうね。
これから、カノンと組手の練習したりいろいろとラブラブさせる予定です♪
カノ子はかなりのツンデレです。存在を認知されていても、「サガの妹」としての価値でしか見てもらえないので、結局ひねくれ者になっちゃいました。だから、ミロの存在が嬉しい反面、戸惑うんでしょうね。